宮古島はこんな島⑪

ウチカビ 宮古島のこと

宮古島のお盆は、「ストゥガツ」と呼ばれ、ご先祖さまを供養するとともに、子孫繁栄、無病息災をお祈りする行事です。
内地と異なり、旧暦7 月13 日から15 日(今年は8 月28 日から30 日)の3日間に行われます。

初日は「ンカイ(迎え日)」と呼ばれ、あの世にいるご先祖さまをこちらの世界にお迎えする日です。
仏壇の両脇に、果物や穀物、お菓子など6 ~7品の供え物を並べ線香を焚いて、ご先祖さまを迎えます。

2 日目は「ナカビ(中日)」。この日は特に行事的なことはしません。
お迎えしたご先祖さまと一日ゆっくり過ごす日にて、仏壇に朝昼晩の三食供えます。
そのまま自宅でゆっくり過ごしたり、お中元をもって親戚廻りをする家庭が多いようです。

3 日目は「ウッフィユー(送り日)」。お迎えしたご先祖さまをあの世へ送る日です。
この日は盆で最も大事とされる日で、学校は休みになり、会社でも休業するところが多いです。
夜に家族親族みんなでご先祖さまを送り出します。
仏壇の前に御三味(重箱料理)やご馳走を供え、家族親族そろって仏壇に手を合わせます。
そしてご先祖さまがお金に困らないようにウチカビ(打ち紙)を燃やし、あの世に送り出します。
ちなみにウチカビはカビジン(紙銭)とも呼ばれ、あの世では1 束の価値は1千万円とも1億円ともいわれています。

去年まではコロナで盆に帰省するする人は少なかったようですが、今年はとてもにぎわっていたようです。島内のスーパーでは盆の数日前からセールが始まり、供え物用の果物やご馳走の材料、お中元の品が良く売れ、ウチカビは山積みになっていたそうです。ご先祖さまも大勢の子孫に迎えられ、楽しいお盆を過ごされたと思います。

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