前号でアロエベラ農家の方にお話を聞いた際に、方言が強くて話の内容がよくわからなかったと述べましたが、アロエベラ工場の従業員の話し合いでも、宮古島の方言で話が進むので、担当の方に通訳(?)してもらうのが通常です。
それくらい宮古島の方言は、標準語とは大きく異なり、もはや他言語といっても過言ではないと思います。
宮古語は、アイヌ語や八丈語、沖縄奄美諸島の言葉とともに、ユネスコにより消滅危機言語の「危険」に分類されました。
実際に若年層では、宮古語はほとんど使われることがなく、宮古語でよく使われる単語しか理解できないようです。
宮古語は「みゃーくふつ」と呼ばれています。
宮古島市は、5 つの島(宮古島、池間島、来間島、伊良部島、下地島)で構成されていますが、各島々に独自の方言があります。
宮古島内でも北部と南部では異なり、宮古島と海を隔てて約3km しか離れていない伊良部島でも、方言では会話が成り立たないことがよくあるそうです。
宮古島をはじめ、沖縄には、「ん」で始まる言葉があります。「んみゃーち(いらっしゃい)」「んむ(芋)」「んまーま(おいしい)」など、宮古語でも300 ほどあります。
だからしりとりでは終わりがありません。

写真の看板は空港近くにある市場に併設されているカフェのものです。
「んまがぬ家」とは「孫の家」という意味だそうです。
最後に宮古語にまつわる小話を紹介します。一般的にパリジェンヌというと「フランスのパリに住む高貴な女性」というイメージがあると思いますが、宮古島にも実はパリジェンヌが大勢います。宮古語で「パリ」というと「畑」のことで、農家の女性はみんな「パリ」ジェンヌというわけです。おあとがよろしいようで(笑)



コメント